香細しい光
今回の個展のサブタイトルは「かぐわしい光」。
かぐわしいは香しい、もしくは香細しいと記します。
なんとも良い香りだったり、素晴らしい出来栄えを讃えるときの言い回しなのですが、今回は少し違う意味も含めています。
生命。
ヒト、動物、虫、植物、微生物…。この世に存在する生命はおびただしい数であり、那由他の数ほど生と死が蠢いています。
なにかが生まれるときにもなにかが死んでいる。
生命の誕生は、美しいだけではなく、何処かで死の、腐敗臭も存在しているはず。
美しいものの下には毒気を帯びた腐敗臭。
呼吸をするように、奥底から湧いてくるもの。
それはものの理であり、生命体はその全てを受け入れて、共存していくわけです。
死、もしくは生。
生、もしくは死。
止むことのない、繰り返すループ。
喜びでも哀しみでもなく、ただそういうもの、なのです。
でも、できれば一瞬のそこには歓喜の声も聴こえ、新しく生まれるかわる瞬間でありたい。
今回はそんなことを考えながら作りました。
言葉で言うのはなかなか難しい。
だからモノを作り、伝えたいのかもしれません。
by michiko-kk
| 2014-11-21 22:37